【No731】平成30年度「相続税の統計調査」の概要

 今回は、平成30年度「相続税の統計調査」の概要の一部をご紹介します。「相続税の統計調査」は、その大部分が各税務署において調査したものを、国税庁及び各国税局で取りまとめて集計したもの(全数調査)で、これらは、税務署が統計を作成するために特別な調査を行うものではなく、事務処理の過程から派生的に作成されるものです。

1.国税局別

 国税局別の相続税申告を行った被相続人の数の一覧です。平成30年度の申告人員数は、①東京国税局、②大阪国税局、③名古屋国税局の順となっており、課税価格は5千万円超1億円以下が一番多くなっています。

2.都道府県別

 1で上位3位の国税局管内の都道府県別の申告状況・課税状況・納付税額・還付税額の一覧です(相続、遺贈又は相続時精算課税に係る贈与により財産を取得した者についての申告又は処理(更正、決定等)による事績)。還付税額を除き、東京都が突出して人数・課税価格とも多く、神奈川県、愛知県、大阪府の順となっています。

 統計データのある平成27年度以降、相続税申告を行った相続人の数及び課税価額の金額は上昇傾向にあり、令和元年度もこの傾向は続くことが予想されますが、コロナの影響を大きく受けた令和2年度の動向は不透明となっています。

(担当:福田 智子)